実施報告:臨床美術体験会【3回シリーズ】

日本臨床美術協会認定 臨床美術士の金谷美智穂さんを講師にお迎えし、6月からスタートした臨床美術3回シリーズも8月に最終回を迎え、体験会終了後は、夏の展覧会も開催しました。

 

第1回 6月22日(土) 雨の季節に感性を咲かせて スタンピングで描く紫陽花

紫陽花のまるい花。そのふわっとした花毬を表現するために、まずは臨床美術専用のオイルパステルで下地を描きます。もこもこぐるぐる、色を塗ってから、アクリル絵の具でスタンピング。下地と花は反対色を使うと奥行きが出て、微妙な色合いや立体感が生まれます。

和紙を使って、葉っぱや雨などを貼りつけるとできあがり。

金谷さんの、表現は自由ですよというアドバイス通りに、色とりどりの紫陽花が教室に咲きました。

 

第2回 7月13日(土) 南の海へダイビング!? コルクシートを使ったサンゴ礁

こんなサンゴがあったらきれいだろうな、こんなお魚がいたら楽しいな…そんな私だけのサンゴ礁をイメージしながら、コルクシートに色をつけます。

スポンジに絵の具をつけて、スタンプのようにポンポンポンポン。カラフルなコルクシートができたら、好きな形にちぎって、貼り重ねて、サンゴ礁づくり。色とりどりの魚の写真を並べ、「熱帯魚のお魚屋さんがきましたよ!」と金谷さん。可愛い魚たちの姿に、あれこれ迷いつつ、サンゴ礁の間に貼りつけます。最後に絵の具で水の色を塗ると、サンゴ礁が広がり、熱帯魚が優雅に泳ぐ美しい海の完成です。

 

第3回 8月10日(土) 夏の音色を大胆に描く 透明の板に花火を打ち上げよう

最終回のテーマは「音を絵にする」。

夜空を染める花火、歓声を上げて空を見上げる人々の姿…花火大会の音を聞きながら、自由にイメージをふくらませて描いていきます。

透明なアクリル板の裏から塗り重ねるので、一番目立たせたい色や形を最初に描くと、完成した時には、それが表面に現れます。どんどん描いて、最後に黒を含めた色を使って、スタンピングで塗りつぶしていきます。

せっかくきれいに塗ったのに…と、残念がるお声も聞こえる中、しっかり裏側を塗りつぶして、表側を見るとびっくり! 夜空に咲く、色とりどりの花火のできあがり。


毎回、体験会の最後には、全員の作品を並べて鑑賞会を行い、金谷さんがひとりひとりにコメントをくださいます。この鑑賞会が、臨床美術の醍醐味のひとつです。

親子でのご参加をはじめ、年齢層も幅広く楽しんでいただける臨床美術。シリーズ全体を通して、それぞれに個性溢れる素敵な作品が完成しました。特にお子さまならではの感性には、毎回驚きと感動をいただきました。

 

8月10日(土) 臨床美術〈箕面〉夏の展覧会

3回シリーズが終了した8月10日(土)、「臨床美術〈箕面〉夏の展覧会」と題して、今シリーズで完成した作品をギャラリーに飾って、ひと夏の小さな展覧会を開催しました。

ギャラリーの前では、臨床美術の「伸ばして混ぜる色遊び」の無料体験会も開催し、みのおてならいからは、お子さまに駄菓子のプレゼントも。

ご来場のみなさんも思わず笑顔になる作品の数々をお楽しみいただきました。

 

日本臨床美術協会公式サイト http://www.arttherapy.gr.jp/