2月25日、臨床美術士の森まり子さんと湯本京子さんをお迎えして、第18回 だれもが描けるかんたんアート 臨床美術で春を咲かせるミニ屛風づくり体験会を開催しました。
2016年2月、みのおてならい開講第1回目が臨床美術体験会でした。
以来、毎年2月は臨床美術の月。3回目の今回は「満開のさくらの大木」をテーマにミニ屛風をつくります。
臨床美術は、うまい下手は関係なく、みんなが楽しめるもの。
描くことで元気になり、脳も活性化されます。そんな森さんのお話から講座はスタート。
「桜といえば?」
まずはみなさんの思いあたるシーンやイメージを聞いてみると…
桜餅に夜桜、ご家族との想い出。さっそくいろんなキーワードが出てきました。
次に、薄墨桜や枝垂れ桜など、桜の写真を見て、さらにイメージを膨らませます。自分のイメージする桜を想像しながら、いよいよ作品づくりです。
刷毛に薄墨をふくませて、下から上へと幹を描きます。細い筆で枝を描き、木のコブをつけてみたり。
ダイナミックな枝ぶりや、繊細な枝ぶり。下から見上げているような角度、遠くから眺めている目線。早くもそれぞれの個性がうかがえます。
次は花びら。赤と白の絵の具をスポンジで混ぜながら、ポンポンとスタンプのように押していくと、だんだんと桜が花開いていきます。このポンポンが、みなさんとっても楽しそう♪
赤と白の分量を変えることで、淡いピンクの花びらから、鮮やかなピンクの花びらまで、様々な花が浮かびあがります。夢中で描くうちに、まるで桜の木の下にいるような心地良さを感じた方も。
森さんと湯本さんは、みなさんの作品を見ながら、各テーブルを回ります。
「ほめ上手ですね」と照れる参加者の方に、「思ったことしか言いませんよ」と返す森さん。あちらこちらで笑顔の花も開きます。
仕上げに、パールの入った白と緑の絵の具を使うと、陽の光や陰翳、苔むす枝も表現できます。
落款風にサインを入れて、台紙の両端を縁取り、中央で軽く折り曲げると、日本画風のミニ屏風のできあがり。
でもここからが、臨床美術体験会の醍醐味。全員の作品を並べての鑑賞会の始まりです。森さんが、一人ずつ作品を紹介しながらコメントをくださいます。
咲き誇る桜、咲き乱れる桜。散る花びらや、遠山の景色。
優しい人となりを感じたり、見る人を元気にしてくれたり…。
たくさんの満開の桜で、ひと足早いお花見気分。まだ肌寒い一日に、心温かな春を連れてきてくれました。